たびたび混同される「eKYC」と「本人確認」には違いがあります。そこで、こちらではeKYCと本人確認の違いやeKYCで必須とされる機能の範囲などについて詳しく解説します。
eKYCを導入するにあたって最低限必須となる機能は、「本人確認書類の撮影機能」と、「顔認証機能」の2つです。
この2つがあることで、顧客は申込みサイトなどから本人確認書類と申込者本人の容貌画像をアップロードし、サービスの申し込みを行うことができます。
これにより、顧客がサービスの申込みを行うために店舗などへ足を運ぶ必要がなくなることから顧客側の利便性があがり、申し込み数の増加も期待できます。
また、企業側も非対面で受付ができることから、人員面でのコストをかけずにより多くの申込みを受け付けることが可能となるため、企業側にも大きなメリットを生むのがeKYCなのです。
eKYCシステム導入においては、セキュリティ機能の強化も非常に重要です。顧客の個人情報や本人確認書類がオンラインでやり取りされるため、これらのデータを保護するための高度なセキュリティ対策が必要となります。
データの暗号化、二段階認証、セキュリティトークン、不正アクセス検知システムなど、さまざまなセキュリティ技術を組み合わせることで、eKYCプロセスの安全性を保証します。これにより、顧客は安心してオンラインでの本人確認を行うことが可能となります。
eKYCシステムのもう一つの重要な側面は、ユーザビリティの向上です。システムが使いやすいことで、顧客の申込み体験を向上させることができます。
例えば、ユーザーインターフェイスの簡素化、迅速な処理速度、直感的な操作性などが重要です。特に、スマートフォンなどのモバイルデバイスを使用する顧客にとって、シンプルで分かりやすい操作が求められます。これにより、顧客のストレスを軽減し、申込みプロセスをスムーズに進めることができます。
eKYCシステムの導入は、ビッグデータ分析との相乗効果を生み出す可能性もあります。
収集された顧客データを分析し、よりパーソナライズされたサービスや改善点の発見に役立てることができます。ただし、この場合でもデータプライバシーの厳守が重要であり、顧客の信頼を損なわないよう適切なデータ管理が求められます。
eKYCの技術は今後も進化し続けると予想され、新たな拡張機能の開発が期待されます。
例えば、AIによる自動判別機能や機械学習を活用したより高度な本人確認プロセスなどが考えられます。これにより、さらに迅速かつ精度の高い本人確認が実現し、企業の効率化と顧客の利便性が同時に向上します。
本人確認書類の撮影機能と顔認証機能によって申込みの受付自体は可能ですが、企業側では、申込み内容の確認と本人確認を行う「審査作業」も必要となります。
多くの申込み情報を正確に確認するためには、人員も必要となるため、コスト面で大きな負担がかかります。
そこで、確認作業をスムーズかつ正確に進めるための「顔認証スコアリングシステム」や「OCRシステム」といった機能も重要なので、審査作業も踏まえながら自社に合ったeKYCを選択することが大切です。
とはいえ、さまざまな企業でeKYCを開発しているため、どのeKYCがよいかわからないという方も多いでしょう。
そこで、編集チームがおすすめする導入実績が豊富なeKYC開発ベンダーを3社ピックアップしましたので、あわせてチェックしてみてください。
eKYCを導入することで、顧客が店舗へ足を運ぶ必要がなくなるとはいえ、入力項目が多すぎることで申込みへのモチベーションを維持できない場合もあります。
申込みへのモチベーションが維持できないと、途中で離脱をしてしまう場合もあることから、OCR機能が便利です。
本人確認書類をスマートフォンのカメラ機能で撮影した情報OCR機能が読み取り、入力項目を埋めることで顧客側の手間が大幅に削減できます。
これにより、申込みの途中離脱を防ぐことも可能です。
eKYCと本人確認は、単純にオンラインか対面かという違いだけではないことがわかったことでしょう。
企業側にも顧客側にも大きなメリットのあるeKYC。
顧客満足度をアップさせるためにも、ぜひ導入を検討してみてください。
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