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ekycと3Dセキュアの違い

オンライン取引が増える中、eKYCと3Dセキュアは欠かせない本人確認システムです。本記事では、これらの技術の違いとそれぞれのメリットについて詳しく解説します。eKYCは銀行口座の開設など幅広い用途で、3Dセキュアはクレジットカード決済に特化しています。どちらがあなたのビジネスに最適か、今すぐチェックしましょう。

3Dセキュアとは?

3Dセキュアとは、クレジットカード決済時に利用される本人認証サービスです。Visa、Mastercard、JCB、American Expressなどの国際ブランドが推奨するこのシステムは、クレジットカードの不正利用を防ぐために開発されました。

3Dセキュアは、カード所有者が事前に設定したパスワードや、ワンタイムパスワードを使用して本人確認を行います。この追加の認証ステップにより、カード情報が盗まれても第三者が不正に使用することを防ぐことができます。

2024年現在では、より高度なEMV 3-Dセキュア(3Dセキュア2.0)が主流となっており、リスクベース認証を用いて、不正利用の可能性が高い取引のみ認証を求める仕組みが導入されています。セキュリティを確保しつつ、ユーザーの利便性も向上しています。

3Dセキュアの仕組み

従来のインターネット上のクレジットカード決済は、カード番号と有効期限の入力だけで完了していました。しかし、これでは不正利用のリスクが高いため、3Dセキュアではこれに加えてIDとパスワードの入力が必要となります。さらに、最近ではワンタイムパスワードを利用することで、セキュリティを強化しています。

3Dセキュアのメリット

3Dセキュアのメリットは大きく二つあります。まず、クレジットカードの不正利用を防止できることです。パスワードを知らない第三者は決済を行えないため、なりすましによる被害を防げます。次に、チャージバックリスクを抑えられることです。本人認証に成功した取引はチャージバックの対象外となるため、EC事業者の売上損失を防ぎます。

3Dセキュアのデメリット

一方、3Dセキュアにはデメリットも存在します。例えば、購入までの手順が増えることです。購入途中での離脱(カゴ落ち)が発生しやすくなります。また、パスワードを忘れた場合、ユーザーは決済できず、これもカゴ落ちの原因となります。さらに、不正利用を完全に防ぐことはできない点も注意が必要です。

3Dセキュアが導入されるケース

3Dセキュアは、クレジットカード決済機能を提供するECサイトやWebサービスで導入されます。特に、自社で決済機能を開発・運営する場合に必須です。しかし、決済代行サービスが普及している現在では、新規導入の機会は減少傾向にあります。

ekycと3Dセキュアの違い

3Dセキュアがクレジットカード決済に特化した本人認証システムであるのに対し、ekyc(electronic Know Your Customer)は、幅広いオンライン取引で利用される本人確認システムです。ekycは、非対面での本人確認を可能にし、銀行口座の開設や各種オンラインサービスの利用時に使用されます。

eKYCのメリット

eKYCのメリットは多岐にわたります。まず、インターネット時代に対応した本人確認が可能である点です。郵送や対面での確認手続きが不要になり、迅速かつ効率的に本人確認を行えます。次に、法律を遵守したビジネス運営が可能となります。法規制に基づく本人確認をオンラインで完結させることで、事業者は法的リスクを軽減できます。さらに、ユーザーの手間を大幅に軽減できる点も大きな利点です。スマホで身分証と顔写真を撮影するだけで完了するため、ユーザーにとっても利便性が高いです。

3Dセキュアとekycは、どちらも本人確認を目的としていますが、適用される場面やメリットが異なります。3Dセキュアは主にクレジットカード決済に特化しているのに対し、ekycは幅広いオンライン取引で利用されます。両者を理解し、適切に利用することで、安全かつ効率的な取引が可能となります。